今回は、骨盤裂離骨折での鼠径部から股関節の前面の痛みについてご紹介していきます。
骨盤裂離骨折とは、骨盤の前の出っ張り(上前腸骨棘)やその内下方の下前腸骨棘の骨折を指します。
この部位には、大腿直筋や縫工筋、大腿筋膜張筋が付着しており、いずれも股関節を屈曲させる作用を含む筋肉です。
特にダッシュやキック動作の繰り返しや、砂浜や濡れた地面で滑り股関節が伸びることによって負傷することが多いです。
骨折した後は、歩行時痛が収まるまでは安静とアイシングの徹底。痛みが治まってきたら、軽いランニングを行います。スポーツ復帰はおよそ2~3か月となっています。
その間は、筋肉の緊張緩和や股関節周囲筋群の活性化を目的にトレーニングを行います。
基本的には保存療法が多く、日々のケアが大切になります。
劇的に治ることはありませんが、予後は悪くないものですのでお悩みの方は当院までお気軽にご相談ください。