股関節の痛みについてご紹介していきます。
今回は、大腿骨の前方すべり症候群についてご紹介していきます。
股関節の動きには、屈曲・伸展、外転・内転、外旋・内旋の動きがあります。
それらの動きには、滑りという副運動が伴います。上方、下方、前方、後方が組み合わさって基本的な関節の動きを表現します。
この中で、前方や上方に滑りが強くなったまま、後方や下方への滑りが阻害されることで発生するのが、前方すべり症候群となります。
症状としては、股関節の屈曲や内旋に伴った股関節前面の痛みや詰まり感があります。
滑り運動が阻害されることと同時に、股関節前面を走る筋肉（腸腰筋や大腿直筋）の機能不全による挟み込み現象（インピンジメント）が発生していることが多いです。
原因としては、股関節後方の筋肉等の組織の拘縮やタイトネスの後天的な要素と大腿骨の形状といった先天的な要素が存在しています。
改善していく上では、股関節後方の組織の柔軟性獲得、股関節屈筋群の機能改善、股関節の動的安定性獲得が必要となります。
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